投資用不動産購入に関する情報(VA フォークロージャーの買い方)
投資用不動産購入に関する情報(VA フォークロージャーの買い方)
ここでは、レント収入目的の投資用不動産の購入に関する情報をまとめます。そのなかでも特にメリットのあるVA(Veteran's Administration)フォークロージャー物件の利点と買い方を中心に説明します。
アメリカ連邦政府のVAフォークロージャー競売・購入制度は、2003年1月31日より、VA(Veterans Administration)が売却時の投資家へのローン貸付を廃止したために、投資家は全額現金で購入するか、独自に銀行などからローンを工面してくる必要が出てきました。これによって、非アメリカ在住でも安い頭金で投資不動産を購入することは、難しくなりました。
以下はリクエストにお答えして、2000年10月29日〜31日ごろに何度かに分けて、YYPlanet YYコミュニティー (のち、リクルート ISIZE ホームページに併合されましたが、2002年3月に掲示板フォーラムは廃止されました。) のファイナンス・フォーラムに私が投稿したものを、まとめたものです。このフォーラムでリクエストがありました(DMでもリクエストがありました)、 VAフォークロージャーの投資の仕方について、書きます。
ちなみに、先週(2000年10月)クローズした、我が家で10軒目の家(数には、自分が住んでいるコロラドの家、以前住んでいたカリフォルニアの家で現在賃貸中、も含みます。)は、フロリダ(タンパ)のVAフォークロージャーで、$102、688の家を手持ち金$3941(残りは、年利8%のVAローン)で購入できました。 今年(2000年)になって数人の知人にもVAフォークロージャー投資を勧めていますが、実際に買った人は「こんなに(クロージングコストが)安いのなら、買わないと損じ ゃないか!」という感想が返ってきます。 ちなみに、日本に住む家内の妹、母(私から見ると、義理の母になります。現在、日本在住で、収入は無く、年金生活をしています。)でもVAフォークロージ ャーは購入できました。
実は、VA(Veterans Administration=連邦政府退役軍人管理局?)のVAフォー クロージャーの「現在の」フォークロージャー処分システムは近い将来終了し、 FHA/HUD、Freddie Mac, FanieMaeと同様に「実際に住む人優先、投資家排除」の方向に変わる予定です。 昨年の夏(2000年7,8月)に新しいシステムに成る予定でしたが、VAの下請けをやる はずだった候補の会社が「これでは儲からない」と辞退したために、もう一度、 「民間化」のために下請けの会社を選定しています。現在のところ、州によっては早くて2002年初めには「投資家には不利な」システムに変わる予定です。 ・・・つまり、VAフォークロージャーの投資は(2001年8月末の時点で)あと半年程度しか余裕が無く、その 後は「投資家には難しくなる」と考えられます。 (ちなみに、政府のやることは時間が掛かりますから、予定は変わることもあります。)
では、まずはVAフォークロージャーに限らず、不動産投資の基本から・・・
1.不動産投資の基本 − なぜ、不動産に投資するのか?
なぜ、不動産に投資するのか?
不動産投資のメリットは、実際の資産額(家の値段)に比べて最初の投資額(頭金+クロージングコスト)が少なくて済む、ということです。 $10万ドルの家が$5000以下(現行のVAローンの場合で、頭金は資産の 5%以下)または$2万〜3万ドル(通常の銀行ローンの場合で、頭金は資産の 20%〜30%位)で買えるのです。残額は借金(ローン)を組んで購入できま す。
株式投資でも、「マージン投資」は、実際の資産額(株価格)の50%(半額) は手持ち資金が必要です。残りは、ブローカーからの借金(ローン)で株を購入 します。 株式・コモデティー「オプション投資」は、実際の取引価格の10%から20% (私も良く分からない。オプションはやったことが無い。)ですが、損をすると 全額を自分で負担しなければならない、という危険性をはらんでいます。
不動産 投資の場合はオプション投資に比べて、
(1)価格が下がれば、売る時期を辛抱強く待てば良い
(2)価格が下がっても、物件が「紙屑」になる可能性は少ない
(3)毎月ローンを支払うことによって、ローン残高が減った分だけは少なくと も儲かる
という安全性があります。 したがって、「初期投資額に比べて、安全で大きなリターンが得られる可能性が ある」ということで、不動産投資は考えられるべきです。 ただし、投資不動産の「換金」は少なくとも2週間から2ヶ月かかります。つま り、「明日現金がないと、借金が払えない。生活にも困る。」となってから不動 産を売りに出しても、買い手が見つかってクロージングプロセスを初め、それが 終わって手元に小切手を貰うまで、最低2週間から2ヶ月はかかる、ということ です。したがって、若い人で、他に「必要なときにすぐに換金できる貯金や投資 が無い」人には薦められません。 逆に、「現金があるとすぐに使ってしまい、あとに残らない」という人には、不 動産投資は向いているかもしれません。不動産投資は「強制的にある程度の期 間、お金を『ロックアウト』してしまう」効果があるからです。 自分の経済状況を良く考えてから、不動産投資に手を出しましょう。
しかし、私の知人で、こういう人がいました。私も彼女を立派だと思います。普 通は彼女のような考え方をする人は少ないです。例として紹介します。 日本で社会人だった人が、ある日、アメリカへの留学を決意しました。財テクも していたので、十分な留学資金がありました。 そして、アメリカへ渡りました。普通の人なら、貯金・投資したお金を食いつぶ して、留学費用に当てます。彼女はそうしないで、アメリカに渡って最初にした ことは、不動産価格の上がりそうな地域の一軒の家を「ローン無し(オール・キ ャッシュ)」で買いました。そして、その家を貸しました。 自分は買った家に住まず、アパートに住みました。アパート代は、買った家を貸 した「レント収入」で払いました。 数年後、自分はアメリカの大学を終了。持っていた家を売り、儲けました。
2.不動産投資の「儲け」のからくり。
投資不動産を持つと、以下の経費がかかります。
(1)ローンの支払い
(2)不動産税
(3)住宅保険
(4)修理費
(5)管理を他に任せている場合は、管理費
(6)コンドやアソシエーションのある地域の場合には、これにアソシエーション・フ ィーが加わります。 (コンドミニウムの場合は、住宅保険がアソシエーション・フィーに含まれていることが多いです。)
また、直接収入として、レンターからレント収入があります。
理想的な状況としては、レンターからのレント収入が上記の経費を全て支払える状況であるべきです。しかし、中には「ネガティブ・キャッシュフロー」の場合 もあります。(「差し引き」で損をする。) しかし、レントは契約更新ごとに値上げできますから、多少のネガティブ・キャ ッシュフローは最初のうちだけ我慢していれば、そのうちに黒字に転換する場合 もあります。また、税金申告の仕方によっては、不動産投資の「損分」は、自分 の他の収入から控除できます。(夫婦で年$25000まで。)つまり、1年(税金申告の期間)を考える と、「他で儲かっていれば(収入があれば)、不動産で損をし」ていることは、全体的には損には なりません。 しかも損をしている場合でも、不動産の場合は通常は「売るとき」に利益が出ま す。 つまり、「貸している間は損をして、その分が収入から控除できて、その年の税 金支払いが減る。売った時の利益は、その年の税率で決まる。」ということで す。
税金的なメリット以外に、もちろん、「毎年、ローン残高が減っていく。」とい う「隠れた利益(資産増)」もあります。しかも、そのローンの支払いは基本的 には借家人がしてくれるのです! = 他人のお金で、自分の借金が減る! なんとすばらしいことでしょう! したがって、万が一、住宅の値段が上がらなくとも、売るときには「ローン額が 減っている分だけ」儲かります。 プラス、当然のことながら、不動産の価格は、平均的には上がっています。株ほ ど「上がるときには、急速に上がる」ことはありませんが、確実にインフレ率以 上には上がっていきます。場所を選べば(つまり、みんなが住みたいような地域 ならば)、平均以上にあがります。
このように、不動産投資は、(1)(赤字の場合)税金のメリット、(2)ロー ン額が減っていく、(3)売るときに値段が上がっている、の3点で儲かる可能 性があります。 これに対して、金融投資(株・Mutual Fund)の場合は、「売るまで」利益 (損)は計上できません。つまり、(1)の税金のメリットはそれを所有してい る期間中には無く、売らないと計上できません。(2)の保有期間中に確実に価 値が上がっていく、ということもありません。(確かに、株価は「普通は」上が っていきますが、極端に下がるときもあり、そのときは、過去の利益が全部なく なります。) だから、不動産投資が(1)(2)(3)のメリットがあるのに、金融投資は (3)のメリットしか無いのです。
3.投資物件の選び方。
投資した不動産は、貸さないと損です。 つまり、貸しやすい物件を選びます。 自分が住むわけではありません。自分の好みと、貸しやすい家とは、条件が違い ます。このあたりを混同しないようにしてください。 投資不動産を購入するのに、自分の好みで選ぶ人が必ず出てきます。 貴方が住むわけではありません。「お金を産む、マシーン(仕組み)」ですか ら、投資不動産を選ぶときに貴方の感情を入れてはいけません。 まず、どんな人が借りるか、考えてみましょう。 若い夫婦。Middle Classで、自分で住宅を購入する頭金が無い。シングル・ペ アレントで子供がいるが、住宅ローンにクオリファイするだけの収入が無い。お 金はあるが、ローンにクオリファイするクレジットヒストリーが無い(過去に個 人破産している)・・・など。
その人たちが借りたいうちは、
(1)市場によるが、$100,000前後の2ベッドルームか3ベッドルーム 一軒屋、または、コンド(タウンハウス)。
(2)安全で、(子供がいる場合は)学校区の良いところ です。 更に、投資家の立場から考えると
(3)値上がり率の高い物件
住宅の値段は、まず、一軒屋の値段が上がり、上がりきると、一軒屋購入の頭金 やローンが払えない人たちがコンドやタウンハウスの比較的安い物件を探し出 し、1、2年あとにコンドやタウンハウスの値段が上がります。 したがって、場所によってはコンドやタウンハウスも「投資の目的」としては良 い物件(値上がり率の高い)物件ということも言えますので、これらも考慮に入れるべきです。
また、貸す場合は、7,8、9月が最も貸しやすい(レンターを見つけ易い)時 期です。11、12月は一番レンターを見つけにくい時期です。この時期に物件 を購入すると、1月までレンターが見つからず、それまでの住宅ローンは自分の 懐から払うことにもなりかねません。十分の手持ち資金を持っていないと、購入 しても、レンターが決まるまで困ります。・・・ということも、投資物件購入の 考慮条件になることもあります。
それから、修理費もあまりかからない家を選びましょう。 築3年くらい。築1 0〜20年以内。最近、リモデルしている家、・・・など。
mortageの融資担当者になる方法
ダウンペイメント(頭金)も成るべき低い物件を買いましょう。 不動産投資の「原則」は「後々の経費(ローンも含む)はレンターにできるだけ 払わせる」です。つまり、最初の初期投資が少なければ少ないほど、買い易い し、儲かります。 良い家・高い家をオールキャッシュで一軒買うくらいなら、同じ手持ち資金で、 安くて貸しやすい家をローンで10軒買ったほうが、平均予測儲け率(リターン)は高くなり ます。
4.どんな政府フォークロージャーがあるか?
政府ギャランティーローンには、FHA/HUD, Fanie Mae、Freddie Mac、VA (Veterans Administration)ローンなどがあります。 これらの住宅ローンを借りた人がローンを支払えなくなり、実際に貸し出しを行 っている銀行に対してギャランティー(保証人)をした政府が差し押さえ、責任 を持って物件処分を行って、銀行に保証金(ローンの残高)を返すのが、政府フ ォークロージャーです。
また、税金(連邦・州・郡など)の未払いをした人に対して、不動産を差し押さ え、期日を決めて、それまでに未納税金が払えなければ不動産を処分(フォーク ロージャー)する場合もあります。 前者の場合は、定期的に各オフィスの掲示板に通知され、場合によっては(各連 邦政府担当オフィスの、州オフィスで、方法が違う。)リストをメールしてくれ るところもあります。また、新聞でリストが発表されることもあります。
5.なぜVAを選ぶのか?
VAと他のフォークロージャーの違いをいくつか書きます。 まず・・・、
(1)投資家でも、少ない手持ち金で購入できる。
FHA/HUD, Fanie Mae、 Fredie Macなどのフォークロージャー物件の処理は 数年前に既に民間へ委託されており、現在は「その家に住むつもりの人」への処 理と、投資でこれらの物件を買って自分では住まない人への処理(条件)は全く 違ったものになっています。 つまり、FHA/HUDは、「自分が入居する予定」の人へまず入札させ、それで入札 がつかなかった物件に対して投資目的の人の入札を2回目で受け付けます。 また、購入時の頭金も、実際に最低1年住むなら最低3%から、住まない人は1 5%〜20%を要求する、ということになっています。 (自分が住まなくても家族や親戚が住めば、FHA/HUDは低い頭金で買えます。)
それに比べて、VAフォークロージャーはまだ民間委託されておらず、また、住む 人も、住まない人も、同じ入札条件・購入条件です。(州によるが、頭金ゼロ、 $1000、3%、せいぜい高くて5%。)ローン審査も、通常の銀行から借り る住宅ローンとは別の、VAの基準に基づいてローン審査がされ、あまい基準にな っています。 したがって、投資目的で不動産を買うにはVAフォークロージャーが「最も少ない 手持ち資金」で購入できる、ということになります。
(注: VAフォークロージャーも、実際に住む人が買う場合(Owner Occupied)と、投 資家、への頭金の条件は違います。 たとえば、Owner Occupiedなら頭金はどの州でも0%〜3%で良いが、投資家なら 0% (ハワイ、オクラホマ、オレゴン)、$1000(フロリダ)、5%(ラスベガ ス/ネバダ)などの頭金を必要とします。しかし、入札やローンの条件(利率) は、Owner Occupiedも投資家も同じです。 したがって、他の政府ローンフォークロージャーや、一般市場での購入に比べれば、VAフォークロージャーが有利な点は変わりません。 もちろん、1年でも良いから自分が住み、そのあとは貸せば、さらに低い頭金で 購入できます。)
ちなみに、VAフォークロージャーもその処理を民間委託される予定になって います。現在のところは、2002年初め頃から新しいシステムで入札・処理がさ れるであろう、と関係者は予想しています。 新システムで処理されるようになった場合、投資家は入札・処分から締め出され るのかどうか、いまのところ、その内容については公にされておらず、だれも分 かりません。
(2)物件が、一般的に良い。
もともとVAローンを借りて住宅を買う人たちは退役軍人で、手に職を持った比 較的中流の人たちです。したがって、その人たちが買った物件も、比較的中流の コミュニティーが多く、安全な地帯が多いということが言えます。
VAローン審査も甘いし、また、退役軍人はゼロダウン(!)でVAローンで家を買えます。 だから、退役軍人にしてみれば、アパートを借りるよりもVAローンで家を購入するほうが得なのです。(アパートでもデポジットが必要です。)
また、フォークロージャーしてもその記録は退役軍人のクレジットヒストリーに は残らないことになっていますから、住んでいる期間が短くて、不動産の値上が りがそれほどまだしていない場合は、その物件を売って不動産エージェントに 6%のコミッションを払うよりも、毎月の支払いを止めてフォークロージャー し、VAオフィスに処分させても、自分には何の損も無いし、次に家を買うとき にも不利になりません。
したがって、引越しや、購入してまだ間もない(例:2,3年)家もVAフォー クロージャーのリストには載ってきます。
しかし、不動産の値上がり率の高い地域の物件は、フォークロージャーするより も一般市場で売れば「儲け」が入りますから、フォークロージャーしないことが 多いです。 このために、現在〜過去数年内に不動産の値上がり率の高いところではなかなか VAフォークロージャーの物件が出てきません。 VAフォークロージャーを探すときは、今まで過去数年の値上がり率がそれほど 大きくなく、これから確実に値上がりしそうな場所を探すと、得です。
これに比べて、FHAなどのローンで購入する人は初めからお金が無く、そのよ うな政府ギャランティーローンのプログラムにでも申し込まないと家を買えない 人ばかり。ローン額もそれほど多くありません。結果的に、一般的に、VAロー ンで購入された家よりも「低所得者=よくない地域」の物件が多いです。 これは、将来の物件の価値の向上にも影響してくるし、貸す場合の借り手を見つ ける場合でも地理条件がマイナスとなり、難しくなることがあります。
(3)もちろん、普通に不動産マーケットに出ている家を、普通に銀行から住宅 ローンを借りて買うことも出来ます。
でも、投資の場合は20%〜30%のダウ ンペイメントを要求されます。なぜなら、「ローンを払っている本人が住まない 物件の場合、統計的に、フォークロージャーになるケースが多い」からです。し たがって、銀行はリスクを減らすために、投資家には頭金を20%以上要求しま す。
このページの最初に「$102、688のVAフォークロージャーの家を手持 ち金$3、941で買った」と書きました。これが、普通の不動産マーケットの家 だったら、最低$20、538 + ローンクロージングコストが購入時に必要 です。 一軒の家を買うのに、$3,941と$20、538+アルファでは、随分大き な違いです。 $4,000くらいなら今すぐにでも用意できるけど、$20,000はすぐに は用意できない人が沢山いるでしょう。 $4,000なら今ある貯金で家が一軒買えるけど、不動産投資のために$2 0,000貯めようと思うと今から数ヶ月、数年先でないと買えない、と言う人 がほとんどではないでしょうか?
だから、VAフォークロージャーは、「普通の人が」不動産投資に参加する最も 近い道なのです。 さらに言う方を変えると、普通のマーケットでは1軒しか買えない手持ち金で、 VAフォークロージャーなら5軒買える、という利点もあります。
・・・というわけで、不動産投資なら、お金がそんなに無い一般の人でも買え る、VAフォークロージャーを買わないと、損! ということなのです。
6.それでは、実際にVAフォークロージャーはどうやって探すか。
まず、Veterans Administrationオフィスでは、各州ご とに、その州内のVAフォークロージャーの処分を行っています。 その頻度(2週間ごと、1ヶ月に一回、など)も、発表の仕方(新聞、ファック ス)も、各州まちまちです。
購入条件(頭金の額:0%ダウン、$1000ダウ ン、3%、5%など)も州ごとによって違います。毎月の新しいフォー クロージャーの物件が多い州は早く処分するために頻度多く、好条件(低い頭 金)で入札にまわします。 さらに、VAフォークロージャー物件に対して入札するのは、VAオフィスの特別訓練を受けた不動産業者を通してでなければできません。
したがって、VAフォークロージャーの物件の探し方は
(1)VAフォークロージャーを扱える不動産業者を探す。 通常、新聞のClassifid Adの不動産広告欄に載っています。小さな 広告ですから、見逃さないように。 また、インターネットのホームページを提供しているフォークロージャー不動産 業者も沢山あります。 業者によっては、その地域のVAフォークロージャー物件を全てリストしていると ころもあり、また、自分の目で見て、投資としてよさそうなものだけ選りすぐっ てリストしているところもあります。
前の掲示の補足訂正に書きましたが、ダウンペイメントの条件がOwner Occupied(本人が住む場合)と投資家とで州によって違う場合があります。ダウ ンペイメントがひとつしか書いていない場合は、Owner Occupiedの場合か、 Investorの場合かを聞いて確認してみて下さい。
例として以下のホームページを書きます。これは、あくまで例です。それぞれの 業者を私は薦めているわけではありません。
ロス地域:One Stop Realty http://www.onestoprealty.net/ で右上のプルダウンメニューからVA HOMESをクリックし、GO THEREボタンを押 します。そのあと、Available Properties in text formatをクリックして ください。
ラスベガス地域:Creative Real Estate Associates http://www.creativerea.com/ ここから、ラスベガス地域一帯のVAフォークロージャーリスト へリンクできます。このうち、好物件だけを写真付き数字入り(購入費用、レン ト予想、来年の値上がり予想)でパンフレットを作り、郵送してくれます。
(2)インターネットや新聞で購入したい地域の管理のVeterans Administration(Department of Veterans Affairs)オフィスの番号を調 べ、電話して、VAフォークロージャーの物件のリストはどのようにしたら入手で きるかを教えてもらう。
州によっては新聞などで定期的に発表することがあります。 たとえば、ロスでは2年前までLA Timesの金曜日のClassified AdにVA Foreclosureのリストが出ていたそうです。現在では、ファックス・オン・デマ ンドでリストが入手できる、と聞いています。 一部の地域(州)に関しては、オンラインで検索することもできます。 または http://mirage.towerauction.net/ (どちらのリンクも、同じホームページに行きます。)から右上のプルダウンメ ニューで表示されている(全部は表示されていません。)VAの管轄オフィスをク リックして、GOを押します。
また、vahomes.orgのぺージでは、ここに表示されている管轄地域のVAフォーク ロージャー扱いの不動産業者(ブローカー)も探し出すことが出来ます。 そして、入札結果はBid Resultsの欄で検索できます。(入札締め切り後、24 時間で発表されます。)
(3)VAフォークロージャー投資専門のセミナーに参加する。
ロス周辺に住んでいる人は、California State University at Long BeachのMarketingの教授、 Marshall Reddick氏が行っているセミナーに参加してみてください。 セミナーはロス一帯のコミュニティーカレッジなどで行われます。セミナー参加 料は安く、$49くらいのはず。(最近、値段が違っていたら、御免なさい。) 彼のホームページは http://www.realestateforeclosures.com/ セミナーのスケジュールは、PDF(Acrobat)フォーマットで http://www.realestateforeclosures.com/Seminar_Schedule.PDF にあります。
Marshall Reddick氏の個人の履歴は、Cal State Universityのページ にあります。
このセミナーに参加すると、VAフォークロージャーの投資の仕方、そのメリッ ト、探し方が分かり、彼のセミナーに参加したことで彼の組織の「会員」になる ことが出来、彼の教育したVA不動産業者を無料で紹介してもらえます。 (既にMarshall Reddick Networkを通して不動産を購入した人の紹介でも良いです。)
本来、VAフォークロージャー扱いの不動産業者は、バイヤーを探してくるとVAオフィスから6%のコミッションを貰えます。Marshall Reddick氏は、彼の教育・紹介した不動産業者と6%コミッションを半々に分けているので、$49の安いセミナーでも十分儲かるのです。(といっても、本人はその儲けを、新しい地域の不動産業者の教育費に使うので、トントンだ、と言っています。それに本人は、自分の方法論を実践して、もう100軒以上の不動産を持っているので、 あまりこれ以上儲けることを期待していないようです。教育者として、ボランテ ィアと楽しみで、他人に不動産投資法を教えているようです。)
7. VAフォークロージャ物件の買い方
場所、物件そのもの、頭金の条件を確認した上で、買いたいVAフォークロージャ ー物件を見つけたら入札締切日までに希望購入価格を入札します。
残念ながら、個人では直接申し込むことは出来ません。 VAオフィスからトレーニングを受けた、VAフォークロージャー・ブローカー(不動産エージェントで、VAの教育を受けた人)を通 して入札します。 VAフォークロージャー・ブローカーはオンラインでバイヤーに代わって入札して くれます。
(1)入札の際に、Offer to PurchaseフォームをVAブローカーに提出しま す。 入札時に最低限度必要な書類は、これだけです。
(2)クレジット・フォーム もVAブローカーに提出し、必要な情報(過去2年間のタックスリターンのコピ ー、貯蓄・投資などの資産の証明、銀行のマンスリー・ステートメント、など) も送ります。これらは落札後でも構いませんが、落札後48時間以内に提出しなければなりませんから、事前に(入札前に)用意しておくことを薦めます。
(3)落札直後に支払うEarnest Depositとして、$500ー$1000(州によって違う)のチェックをVAブローカーに送ります。これも落札後でも構いませんが、同様に48時間以内にVAオフィスに提出しなければならないので、VAブローカーによっては事前にチェックを送る様に要求してくるところがあります。
これをもとに、VAブローカーはVAオフィスにバイヤーの希望価格で入札してくれ ます。 ただし、必ずしも毎回入札で勝てるとは限らないので、「(2)と(3)は入札に勝ってからで良い」と言ってくれるVAブローカーもいます。が、初回のバイヤ ーの場合、全部用意しなければならないと思っていた方が無難です。 デポジットの$500ー$1000は、入札に負けると返してくれます。
また入札に勝って も、24〜48時間以内に購入を辞退すれば、全額返してくれます。逆にこのシステムを利用して、複数の物件に一度に入札してくる投資家もいます。初めから 「入札に勝った物件のうちの一つだけを買う」と計画している人たちです。 入札者が辞退すると、「2番目に高い入札者」に購入する権利が回って来る州(例:フロリダ、ハワイ)もあります。また、入札額は高くてもローンのクレジット審査で引っかかって、2番目に入札 額が高かった人に権利が回ってくることもあります。州(例:ノースカロライナ)によっては、入札が無かった物件、または、落札者が辞退した物件は、第一回目の入札後、「First Come (早者勝ち)」で処分する場合もあります。
入札は州(VA管轄オフィス)によって2週間に一回、3週間に一回、1ヶ月に一 回などまちまちです。入札はコンピュータ化されていますので、結果は24時間以内に発表があります。 前述の で分かる地域もあります。(Bid Resultsの欄から地域を選びます。) 入札手続きを頼んだVAブローカーに聞かないと分からない場合もあります。
入札時にVAブローカーがクレジットフォーム(2)を要求しなくても、入札に勝 つと48時間以内にクレジットフォームと収入・貯蓄・資産・タックスリターン の証明を提出しなければ成りません。また、入札に勝つと、ローンプロセス料金 の約$250(州によって違います)を小切手で更にVAオフィスに送ります。 このあと、VAローンの申請審査があり、足りない書類があればVAまたは処理をし ているローン会社から連絡があります。
ところで、入札価格の決め方ですが・・・
入札の勝ち負けは、VA側の希望購入価格でなく、その物件販売でVA側に幾らネット・キ ャッシュ(Net to VA)が入るかによって決まってきます。つまり、「高い入札価格でもローンを組む」場合と、「それよりも低い入札価格でオールキャッシュで買う」場合を比べると、Net to VAはオールキャッシュの方が高いことがあり、低いオー ルキャッシュの方が入札に勝ちます。通常、ローンの場合の入札額はオールキャ ッシュより95%低く見られます。(VAオフィスによってこの値=Cash Equivalent Factorが違います。) 入札にはVA側の希望最低価格(List Price)があり、勝つ(落札する)にはこの値とその地域の市場価格を参考に入札額を決めます。
もちろん、他の競争相手より高い入札額をオファーしなければなりませんが、法 外に高い値段をオファーしてはあとで家を売るときに損になります。(利益が減 ります。)
入札締め切り日は、Bid Closing Dateとしてリストに表示されています。 ただし、物件や地域によっては、「First Come Property」と言うのもありま す。これは、VAの最低希望価格以上であれば、最初に入札した人が入札に勝つ、 というものです。この場合は、1時間でも30分でも早いものが勝ちです。金額 は、最低希望価格以上であれば、問答不要です。 First Come Propertyは、不動産の価値の低いもの、入札で最低希望価格以下 しか入札が無かったもの、長い間売れ残っているもの、または、地域のVAオフィ スによっては全てのフォークロージャー物件を全て「First Come Property」 で処分している場合もあります。 (法律で、VAやFHA/HUDオフィスは、政府ギャランティー物件を6ヶ月以内に処 分しなければならないことになっています。6ヶ月が近くなっても売れない物件 は、最低入札価格$1で処分することもありますが、まず、そんなことには出食 わないし、売れない物件は誰が見ても魅力のない物件で、そんなものを購入して も自分が売るときに困るかもしれません。)
VAローンのローンの審査は、通常の銀行ローンとはまったく別の方法で審査され ます。タックスリターンのコピーは2年分必要ですが、毎年の収入だけでなく、現在の 現金貯蓄(現金 equivalentな投資)も審査にプラスに影響されます。したがっ て、収入が無くても、数年間(1〜2年ぐらい)ローンを払えるだけの貯金または現金 Equivalentの投資があれば、 ローンは承認される地域もあります。(注:ニューメキシコ州は、ダメでした!)また、外国人でもVAフォークロージャー購入時にVAロー ンは降ります。(注:ラスベガス・オフィスはソーシャルセキュリティー番号の無い外国人にはVAローンを出さないようです。)
クレジット・フォームを提出して、ローン処理の段階まで行くと、あとは、じっ と待っているだけ。 ある日、突然、管轄のVAオフィスからローン書類が送られて来て、サインして、 (Earnest Deposit+$250以外の)残りのダウンペイメントと、ローンのクロージングコストを、キャッシアーズ・チェックで送るように指示があります。サイン は、公証人(Notary Public)の前でしなければ成らないものもありますから、 Instructionを読んで、間違いなく、公証人のサインのいるところは公証人の前 で行います。(日本では、アメリカ大使館・領事館、または、そこの推薦する公証人オフィスで行えます。)
そして、キャッシアーズ・チェックとサインしたローン書類を、指 定されたところに48時間〜72時間以内にOvernight便で送ります。ローン (住宅売買)のClosing Dateまでに書類がつかないといけませんが、遅れるよ うならVAオフィスに電話で連絡すれば、2,3日は待ってくれることがありま す。 で、VAオフィスからローン書類が送られてくるのは、入札してから1ヶ月後くら いが普通ですが、フォークロージャー物件が多くて処理が遅れている地域(例: フロリダ)は3ヶ月くらい掛かることがあります。
入札して勝って、ローン会社 からローン手続きにネガティブな連絡がない限り、あとは、現金の用意をして (用意をする手配を考えて)じっと待っていてください。 ところで、上にも書きましたが、入札して買った人がローンにQualifyしない場合、再度入札を行うのではなく、2番目以下の人に購入する権利が回ってくることがあります。この場合、オリジナルの入札が終わってから3ヶ月以上してからVAオフィスから「購入の意思があるか」連絡がある場合があります。 私も1軒そんな物件があり、知人の人も諦めていたらあとで順番が回ってきた、 という人もいます。毎回それを期待することは出来ませんが、そんな連絡があっ たときにパニックしないように!
8.家を貸す 購入したうちは、レンター(借り手)を見つけて貸します。
貸す前に、若干の修理が必要な場合があります。私のこれまでの例では、修理費 約$2000〜$4000くらいです。
自分が近くに住んでいて管理できる以外は、不動産管理会社を見つけますが、入札したVAブローカーが紹介してくれるか、自分でやってくれることが多いです。 彼らも6%の不動産売買のコミッションをVAオフィスから貰っているわけですか ら、この位のリクエスト(不動産管理会社を紹介してくれる)くらいには答えるべきです。リクエストしてみましょう。
上記紹介のMarshall Reddickのセミナーに出席すれば、Marshall Reddickが 紹介してくれるVAブローカーは全て不動産管理会社を紹介してくれます。 それどころか、入札前に修理の必要性と見積もりを出してくれますから、入札前にその金額(修理代、予想賃貸料)が分かり、入札すべき物件かどうかを検討する材料になります。
ともかく、不動産管理会社を見つけ、修理見積もりを出し、修理を行います。 同時に、レンターを探します。これも、不動産管理会社なら比較的早く(1,2 ヶ月で)レンターが見つかります。なぜなら、不動産管理会社は物件を紹介できるルートを持っているからです。自分でレンターを見つける場合は、多少時間が掛かるかもしれないことを、覚悟しておくべきです。
しかし、それよりも、簡単に見つかるようなレンター の多い地域に投資不動産を購入すべきです。 以下は、不動産管理会社に管理を任せた場合です。 レンター(借り手)の候補が見つかると、不動産管理会社が持ち主である自分に連絡してくれ、条件を聞いて、持ち主が最終的にOKを出します。もちろん、ほと んどの場合、管理会社の判断を信じるしかありませんが・・・
管理会社の管理手数料は、最初に物件契約費として$200〜$500、その 後、毎月のレントの10%と言うのが普通です。(Marshall Reddick Networkに参加している管理会社は5−8%で管理してくれます。)
通常、レントから管理手数料と小さな修理費を差し引いて、残りを持ち主にチェックで送ってきます。 大きな修理が必要な場合は、管理会社が見積もり額を用意して持ち主に連絡して きます。持ち主が最終OKを出し、修理費にあたる額を小切手で管理会社に送り、 修理を任せます。
9.ローンの支払い
ローンの支払いは、VAローンを直接出すローン会社に毎月指定日までに送金します。通常の、住宅ローンを支払う場合と同じです。 VAローンを借りると、クレジットヒストリーにそのローンが載ります。退役軍人 じゃない人以外は、自分がフォークロージャーされるとその記録がクレジットヒ ストリーに残ります。遅延払いの記録も残ります。 したがって、通常のローンの支払いと同じで、きっちり締切日までに送金しましょう。
ところで、VAローンを実際に出している会社は、そのローン債権を別のローン会 社に「売る」ことがあります。時々、ローン会社(つまり、支払いの宛先)が変 わることがありますから、注意しましょう。
10.その他経費の支払い
住宅保険・不動産税は、ローンに「Impound」、つまり、ローン会社が住宅ロー ンと一緒に毎月定額だけ徴収し、持ち主の変わりに時期が来たら払ってくれる仕組みの場合が、VAローンの場合は多いです。 それ以外の場合は、各郡や保険会社から年に一回請求書が来ます。請求書が来たら、期日までに払います。請求書の支払いは、全てオウナーの義務です。払わないと自分が「フォークローズ」されてしまいます。
払うべきじゃないはずの請求書が送られてきたら、管理会社や担当のVAブローカーに連絡して相談しましょう。これまでの私の経験でも、購入前の年の不動産税が請求されてきたことが2、3度あります。これらは当然、前のオウナーかフォークロージャーの処理会社/オフィスが支払っているべきものです。
また、コンドミニウムの場合は保険はAssociation Feeに含まれる事が多いです。Association Feeは毎月、6ヶ月に一回、1年に一回など、請求が来ます。
11.税金報告のための準備。
投資不動産に関する収入および経費は、税金申告時に収入として報告し、経費と して控除します。 したがって、申込みのための経費、頭金、ローンや不動産税・保険の支払い、修 理費、ドキュメント郵送費、レント収入など、全て記録しておいてください。 年末を過ぎたら、信用できる会計士に、経費の最適な控除の仕方などを相談して ください。
(注:この部分は、後日、更に詳しく別ページで報告します。)
12.最後に・・・
現行のVAフォークロージャーの手続き規約では、「VAローンを申し込むときに、 過去6ヶ月以内にVAローンを6回またはそれ以下しか申し込んでいない」こと が条件です。つまり、簡単に言えば、12ヶ月の期間内に10軒までVAローンで不 動産投資が出来ます。 がんばって、現行のVAフォークロージャー規約が変更になる予定の2002年初めまでに、VAフォークロージャー物件をできるだけ買いましょう!
13.売るときの注意
通常の不動産を売るときと同じです。通常の不動産エージェントを通して、リスティング(広 告)し、売ります。もう、VAフォークロージャーのブローカーを使う必要はあり ません。その時の不動産エージェントには6%の手数料を払う必要があります。 したがって、余程不動産価格の値段が急騰している場所以外は、最低5年くらい(あるいは、市場価格が10%以上増えるまで)はじっと売るのを待っていることになります。
ところで、VAローンはAssumable、つまり、ローンの途中で、ローンを物件買い 手にローンをそのままテイクオーバーしてもらうことが出来ます。 また、利率も、コマーシャルローンよりは低い利率(30年固定)です。
したがって、将来、利率が高くなった場合は、低い利率のVAローンのAssumable は、買い手にとって有利な場合があります。(売るほうも、売るときの「セール ス・ポイント」が一つ増えます。)
追記
ちなみに、カリフォルニアにいたときの知人数人にこのVAフォークロージャーの プログラムを紹介したら、みんな「ハマッテ」しまいました。 ある人は、3ヶ月で6軒を落札。一軒はClosingして、残りはClosingを待ってい ます。 前にも書きましたが、別の人はフロリダの物件をClosingして、Closing$2900+なのに驚き、「こんなに安いなら、買わなきゃ損じゃないですか!」と、今、乗り気 になって次の物件を探しています。
現在、投資家に対して初期コスト(つまり、頭金)が安いのは、フロリダ($1000ダウン)、ハワイ($0ダウン)、オクラホマ($0ダウン)、オレゴン ($0ダウン)。(他州もあるかもしれませんが、調べていません。) 比較的高いが、値上がりの見込める地域は、ラスベガス(5%ダウン)。 入札するときの注意ですが、VAフォークロージャー物件リストに載っているList Price(Suggested Price)は、「これだけ貰わないと、VAオフィスがローンの 残額返済で赤字を出して、損をする」という金額です。したがって、その物件の マーケット・プライスはそれよりは高いことが普通で、入札する人は自分が本当に欲しければ、List (Suggested) Priceよりも高い値段で入札してきます。 ただし、あまり高すぎると賃貸したときにネガティブ・キャッシュフローにな り、損をします。 したがって、その場所の不動産のマーケットプライスを調べ、さらに賃貸レント の相場を調査して、投資的に見合う物件かどうかの判断も必要です。 VAフォークロージャーのブローカー(不動産エージェント)がそれらの情報を出 してくれれば、一番ありがたいので、そういうエージェントを選びましょう。
Q&A
Q
> 私も最近真剣に不動産投資プラス自分の住むアパートを探そうと思っているの
> ですが。。。VAだけのサイト及びここもチェックしてみましたが、NY, NJで
> はさすがに一等地にはforeclosureの物件は全くありませんね。上記のサイト
> ではニューヨーク市もありましたが、ほとんどが地域で言えばあまり投資価値
> のない所ばかり(ブロンクスやハーレムや)。NJにしてもVAに関してはBergen
> Countyは全くありませんでしたし。ミッドタウンやupper east、その他セント
> ラル・パーク近くの超売り手市場の不動産はやはり普通に買うしかないので
> しょうか(もっとも最近の超売り手市場で普通に買うにも大変ですが)。
A
★「良いところ」に「普通の(VA以外の)フォークロージャーは無い」という理 由を以下に書きます。
なぜフォークロージャー「される」のか、その家を「持っていて、フォークロー ジャー『される』人の立場」から考えてみましょう。 通常フォークロージャーされると、その記録がクレジットヒストリーに残り、そ の後約4年間はローン(住宅ローン)が借りられなくなるのが普通です。4年 (銀行によって多少差はあります。)たち、ローンが借りられたとしても、「リ スクが高い」ということで利率が高くなります。 したがって、普通の人はお金(毎月のローンの返済)に困ってもフォークロージ ャーしません。フォークロージャーするくらいなら自分で売って、そのお金でロ ーンを全額返済し、自分はアパートにでも住むのが普通です。そうすればクレジ ットヒストリーにも汚点が残らないし、運がよければ手元に多少お金が残りま す。
通常、自分で家を売る場合は、不動産業者に払うコミッション6%を含めて7. 5〜8%+売る前の修理費を不動産を売るときのコストと考えます。
フォークロ ージャーされた場合、もちろん、フォークロージャーの売値で銀行のローン残額 を払い、銀行・フォークロージャープロセス会社の手数料を払ったあとに「まだ 残れば」、フォークロージャーされた人にお金は戻ってきますが、その手数料は 自分で売るときよりも高い30%〜40%になります。手数料が高いので、フォ ークロージャーされるとほとんど自分にお金は入ってきません。つまり、フォー クロージャーされるくらいなら自分で売ったほうが普通は得です。
または、自分の家の価値が上がっている場合や、長く(5〜7年以上)その家を 所有していて、ローン額が充分減っている場合は、フォークロージャーするくら いなら「リファイナンス(Refinance)」して、ローン額を現在の(値上がりし た)不動産評価額の80%まで引き上げれば 、数万ドルのお金をキャッシュアウトすることが出来、ローンがしばらく払える ようになるだけでなく、生活費としても使えます。今住んでいる家を手放す必要 もありません。(もちろん、ローン残高は増えますが・・・)
だから、普通の人はフォークロージャーしないのです。
また、不動産業者(エー ジェント)も銀行から定期的にローン滞納者リストを入手できます。そ ういう「フォークロージャー、プレフォークロージャー専門の不動産業者」は、 そのリストを基に、上に書いたように「フォークロージャーは損だ」と言うこと を説得して、オウナーにフォークロージャーになる前に自分を通して売らせよう とします。
ところが、売ったらかえって赤字に成ることもあります。例えば、 (1)もともと、ロー(低)ダウン・ペイメントで買っている家で、 かつ、 (2)物件所有期間が短く、その間の不動産市場価格の値上がりがそれほど大き くないか逆に下がっている場合、 売った時の売値(マイナス経費)からローンの残高を払おうとすると、マイナスになり、「売る」のに自分でどこか他から現金を持ち出さなければならない場合です。このよ うな場合は、どうしてもその「赤字分」の埋め合わせ分を都合できない人は、ク レジットヒストリーに汚点がついてもフォークロージャーの道を選ぶかもしれません。
上記以外にフォークロージャーになるケースは、
(A)複雑な離婚協議・係争中で、係争が長引き、(あるいは、どちらも住宅ロー ンを払おうとせずに、)住宅ローン支払いが滞って、銀行・ローン会社側が待て ない場合。
(B)住んでいる人が重い病気になったり、死亡したり、行方不明になって、ロー ン支払いが滞って、その後のローン支払いを面倒見る家族や親族が居ない場合。
(C)上記の「フォークロージャーは損だ」という説得が理解できないアメリカ人 (アメリカ人の中には頑固な人が多く、周りの人が幾ら説得しても聞き入れない ような人も居ます。・・・日本人も同じかな・・・)
などです。
以上の理由で、結論的には「不動産価格の高騰地にはフォークロージャーは出に くい。通常の人は不利なのでフォークロージャーしないのです。
ところが、稀には『こんな物件が』と思うような物件が、『こんなところに』と思うようなところにフ ォークロージャーとして出ることがあり」ます。 ところが、これに比べてVAフォークロージャーの場合は「オリジナルのVAロー ン」を借りている退役軍人・現役軍人(通常、2年以上兵役をしていれば、VAロ ーンが受けられる)は、ゼロダウン・ゼロクロージングコストで住宅を購入して いる以外に、フォークロージャーされてもクレジットヒストリーにフォークロー ジャーの記録が残らないので、売っても自分にお金が残らない(または赤字にな る)場合(不動産価格が充分上がっていないか、保有期間が短い場合)は簡単にフォークロージャーしてしまいます。それでもクレジットヒストリーが悪くなら ないので、退役軍人・現役軍人はまた引っ越した先ですぐに家が買えてしまうの です。 さらに、現役軍人の場合は基地のトランスファーも予期せずに頻繁にあります。 (しかし、「オリジナルのVAローン」で借りた人でも、売ったほうが自分に利益 が残る人なら、フォークロージャーしないで売ります。) これが、VAフォークロージャーは通常のフォークロージャーと違った理由で、し かもより頻繁にフォークロージャー・リストに出ることがある理由です。
★フォークロージャー物件の「買い値」は必ずしも安くないと言う理由
上にも説明したように、フォークロージャーのほとんどは「今、自分で売っても ローン残高が多く、売り手がわにお金が残らない場合」です。 銀行はフォークロージャーで売るとき、最低、ローンの残高分は取るようにList Price(Asking Price)を決めるのが普通です。 つまり、ローン残高が多く残っている物件のフォークロージャーは必ずしも 「(買い値ベースで)バカ安」で買える訳ではないことは、理解してください。 フォークロージャーリストに掲載されている「List Price(Asking Price)」 が必ずしも市場価格よりも極端に安いことは無いし、もし安いとしても、入札者 が多いような物件(通常、優良物件)になると、実際に落札される値段は市場価 格に近いか、それを超える場合もあります。
例として、昨日入札締め切りになったフロリダ(St. Petersburgオフィス)の VAフォークロージャーの物件は本日(2000年11月)発表になりました。
$96、000のList Price → 落札価格は$128,888。 不動産業者調べの適正市場価格は$130,000
$120,000のList Price → 落札価格は$155,650。
この 物件はビーチのそばで、フォークロージャーにしては「超優良物件」。おそら く、沢山の人が狙っていたので、どうしても欲しい人が高い値で入札したものだろう。
$73,7000のList Price → 落札価格は$75,578。
(この物 件は以前に落札されたが、落札した人がローンにクオリファイしないか、辞退し たので、2回目の入札。2回目は通常、List Priceも前回より低くなる。)
など、List Priceと実際の落札値の差は、かなり幅広いです。 したがって、VAフォークロージャーを(フォークロージャー用)VAローンで買う 場合は、買い値は「そこそこの値段」でも、頭金・クロージングコストなどの 「初期コスト」は極端に安くできる($100,000の物件が州によっては $2000〜4000)というのが「大きなメリット」です。
また、上に書いたように「普通の頭脳で考えたらフォークロージャーするのは損 だ」ような物件も時々出ます。たとえば、「20年住んでいた人が事故で死ん だ。ローン残高は低い。身内が居ないか、身内が残りのローンを払おうとしな い。処分しようとしない。 → フォークロージャー」の場合は、かなり安く その不動産を購入できるでしょう。 でも、そのような物件は「稀にしか出ない」と思ったほうがよいでしょう。
Q
Alexさんの方ではアメリカのresidentでないご家族の方もVAローンを認可されたそうですが、VAローンのeligibilityを見る限り、軍隊に一時期所属していた方のみとなっていますが、何か違う方法があるのでしょうか。
A
★上記のVAローンのEligibilityは、「通常のVAローン」の eligibilityです。(退役・現役軍人で、2年以上属していること。) この場合は、ゼロダウン・ゼロクロージングコストです。しかも、上に書いたよ うに、フォークロージャーしてもクレジットヒストリーに傷がつかない、となっ ています。 つまり、このeligibilityを満足する退役・現役軍人は、アパート を借りるくらいならVAローンで家を買ったほうが得なのです。
これとは別に、「VAフォークロージャー物件を買う場合のVAローン」がありま す。これは、VAオフィスがVAフォークロージャー物件を処分するために一般の人 にも特別に提供する、VAフォークロージャーだけのVAローンです。正確にテクニ カルに言うと、「軍人のためのVAローン」とは別物ですが、通常、これも「VAロ ーン」と言っています。 このVAローンのEligibilityは、「収入、または、貯蓄が十分あること。」であ って、「永住権・市民権、および、軍役に服している期間」は問いません。した がって、外国人でも「VAフォークロージャーのためのVAローン」は受けられま す。 ただし、無条件で誰でもがローンを受けられる、というわけではありません。そ れなりの収入は必要です。しかし、通常の銀行ローンよりは条件が緩いです。
Q
(投資家用)VAローンのクオリフィケーションは?
A
1.「ローン(住宅、自動車、クレジットカードのローン)の毎月の総支払額、対 、収入」の比率は、通常の銀行からの住宅ローンを借りる場合、25〜30% ですが、VAローンの場合、41%になるまで借りられます。つまり、同じ収入で も、通常の銀行住宅ローンに比べるとより多くの住宅ローンが借りられる、とい うことです。また、同じ収入で、通常の銀行ローンで借りられなかった人が、VA ローンを借りられる場合もあります。 また、年金なども「収入」として計算されます。
2.1040(税金申告)のコピー、過去2年分。自営業者は今年のP/L (Profit Loss Statement=Income Statement)も必要な場合もあります。給与取りは、雇用証明(会 社の上司かHR部に書いてもらう。現在雇用中であることと、いつから雇用が始ま ったかの情報)が必要の場合もあります。自営業者は銀行のMonthly Statementが過去2か月分必 要です。
3.貯蓄が有利に考慮されます。ただし、ローンを申し込む段階で、貯蓄が 「Savings Account」に入っていないといけないようです。申込み時に銀行から 残高証明が必要です。 過去の例で、ある人が落札してVAローン申込書をだしてから株を$20,000 ほど換金し、Savings Accountに入れて残高証明を後で送ったそうですが、VAロ ーンはRejectされたそうです。 またある人は、前年度に大学に戻り、学生で、収入がゼロ(1040の収入がゼ ロ)であったにもかかわらず、$50,000のSavings Accountの貯金証明を 添えたらVAローンがおりた、と言う人も実際に居ます。これから私が想像するに は、Savings Accountの貯金高を1年間の収入額に加算しているのではないか、 と想像しています。(間違っているかもしれません。)
4.更に、他の不動産物件を既に所有している場合、レンタルインカムはその100%が収入とみなされます。(通常の銀行ローンでは、経費が掛かるということで、レンタルインカムはその70%が収入として計算されるのみ。)
5.過去に自己破産(bankrupt)の記録がクレジットヒストリーにあったとして も、その後2年経っていればVAローンにアプライできます。(通常の銀行ローン は、4年〜7年経ってから出ないと、ローンが降りない。)
参考までにFHAフォークロージャーの処分方法を参考までに書くと、
1.まず、実際に住む人(Owner Occupied)からの入札を受け付ける。
2.10日間経ってまだ1.で売れ残ったら、一般投資家(自分で住まない人) からの入札を受け付ける。
3.それでも処分できない物件は、地方行政(市・郡)に払い下げ、低所得者用 のAffordable Housing Subsidiary Programの対象として入居者を探す。 なお、FHAローンはOwner Occupiedだと3%ダウンペイメント、投資家に対して は15%〜25%のダウンペイメントを要求されます。 民営後のVAフォークロージャーの新システムも、上記を参考に行われるだろう、と予想さ れています。
ついでに、お勧めしない他の不動産投資法にいて。
Pre Forclosure (ローンのデフォルト=未払い 1,2回)やForeclosure通知直後のデ ータベース(例えば、 )などを利用して困っているオウナーを捜し、オウナーを説得・ネゴシエートと して、
1.フォークロージャーを防ぐ分の金額を、高利でオウナーに貸す。
2.物件を叩いて買って(場合によっては、オールキャッシュで。)、オウナー がフォークロージャーされるのを防いであげ、すぐに高く転売する。
3.「Buyオプションのリース契約(5年リース、気に入ったら買う、と言う契 約。)」を結び、別の入居したい人を捜し、同様のリース契約をする。後者から はデポジット・毎月のレントを高く取り、自分が差額を着服。(テレビのインフ ォマーシャルでやっている「ノー・マネーでも不動産ですぐに儲かる」方式は、 大体、この方法。)
4.長く売れ残っている物件のオウナーに対し、言い値より安く買いオファーを 入れる。エスクローを2ヶ月くらい長く取る。「その間に高い値段で別オファー が入ったら、オウナーが$5000のペナルティーを自分に払って、高い方のオ ファーを受け入れることができる」ような、売るほうに有利「そうに見えるよう な」オファーにしておく。うまく別のオファーがエスクロー期間中に入れば、何 も損をせずに$5000が着服できる。別のオファーが入らなければ、安く買っ て、高く転売する。
など。 これらの方法は常日頃からForeclosure、Pre Foreclosureのリストを集め、目を通しておいて、迅速に(他の人よりも早く)オウナーに連絡し、彼らを説得す る「努力と時間」が必要です。しかも、弱い(または無知な)相手の立場を利用 した商売方法とも言えますので、倫理的にも疑問点が残ります。 Foreclosureリストは一般に無料で手に入るリストで、Pre Foreclosureリスト は、銀行がローン延滞者リストを作り、外部(タイトル・カンパニー、エスクロ ー会社など)に定期的に報告しています。したがって、それらの会社の内部に知 り合いが居れば簡単に入手できます。(不動産エージェントは、タイトル/エス クロー会社と常に商売していますから、比較的簡単に教えてくれます。)一般の 人でも、 のようなサイトにお金を払えば(年$395?)、一箇所でまとめてアクセスで きます。 テレビのインフォマーシャルで「不動産で儲けましょう」的な方法はほとんどす べて、これらのリストを入手して困っている人、知らない人を探し出し、その人たちを「助ける」と言う名目でお金儲けをするのです。もちろん、電話しても何人、何十人かに一人しかあって話を聞いてくれるところまでいかないでしょう。 したがって、かなりの時間を費やせる人でなければ、この方法では儲けられませ ん。 以上、参考までに。
追記:
上記以外のフォークロージャー物件検索サイト:
ここは、VAに限らず、FHA/HUD, FNM(Fanie Mae)、FDM(Freddie Mac)、そ して、一般銀行のフォークロージャー物件まで全てリストされています。このな かからVAだけ探すのは大変ですが、「自分の州・郡では、こんなフォークロージ ャー物件が、このくらいの数出る」ということを知る為の事前準備としては良い でしょう。(州や郡によっては、あまり出ないところもあります。)
それから ではフォークロージャーを取り扱える不動産業者のリストが得られます。 もっとも、ここに載っているのが全部ではありません。 自分でサイトにお金を払って名前を載せてもらっている業者だけが載っていま す。私の知っている業者・使っている業者は載っていない人がほとんどです。 もう一つ、g_glitteratiさんのレスで思い出しましたが、確かに「フォークロー ジャーの申込みを手伝うのに$xxx取る」という業者もいます。それは、はっ きり言って、「いかがわしい業者」です。 実際に、コロラド州でも最近その手の「いかがわしい業者」がテレビのニュース で取り上げられていました。 高額($200以上)の余分な手数料をチャージする業者は、注意しましょう!その理由は・・・
1.政府フォークロージャー物件のリストは、一般に無料で入手できるものです。そのリスト入手にお金を払わなければならない、というのがまずはおかしいです。せいぜい、郵送料くらいなら理解できますが・・・
2.フォークロージャーを扱っている不動産業者は、その物件を購入するバイヤーを政府に紹介すれば、6%のコミッションが得られます。したがって、十分成功しているフォークロージャー不動産業者は、ちゃんと儲かっているはずで、バイヤーのほうに「手数料$xxx」と請求するのは、おかしいです。 他のフォークロージャーは知りませんが、VAフォークロージャーの場合、「入札 のときにVAに$500ー$1000のデポジット。(落札できなければ、返ってくる。)落札 した後は、VAローンの処理手続き料$250。これらのデポジット・ローン手続 き料は、最終のClosing Costに『前払い』として適用されます。」 私や、私が紹介してVAフォークロージャーを購入している人たちは、不動産業者 には1セントも手数料を払っていません。
3.ただし、フォークロージャーを扱っている不動産業者も、「冷やかし」のバ イヤーに時間を取られて、迷惑をしていることは事実。リストや資料の郵送料、 物件の写真代などの名目で、数十ドルくらいの手数料を取る業者が居ても、不思 議ではありませんが・・・ くれぐれも変な業者に掴まらないように注意してください。
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